1分コラム さぁ明日を元気に! Vol.198
組織の中で、上位下位の差をつけるのではなく、フラットな組織を目指す組織が多くなっています。役職や年次などに縛られて、意見が言えないとか言えても採用されないというようなことは意味がなく、その意味でフラットな組織はとてもいいと思います。ただ、このフラットな組織が機能するためには、自らの業務と責任がはっきりしていることが大切だと思います。
「みんなの責任」は無責任と言われます。集団思考は、「傍観者効果*」を生んでしまうからです。このことについては、様々な実験で実証されています。例えば、1人でアイデアを出すグループと集団でアイディアを出すグループに分けて、同じテーマの出題をした結果は、大半が1人で考えるグループの方がアイデアの質も量も上だったそうです。
集団による相乗効果を出すためには、この傍観者効果をいかになくすことができるかがカギになると思います。私もワークショップなどでは、参加者個人で考える時間を冒頭に設けます。その後で、集団で考えていく方が、当事者意識が出ていいアイデアが出ることが多いと思います。
全員が個々の責任を果たすことが、本当の意味での全員責任であり、フラットな組織を創っていくために必要なことだと思います。
傍観者効果*:他者がいる場合、自分が率先して意見を出したり、行動を起こさなくなる心理的な効果
この記事を書いた人
遠藤 直哉
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