日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.157
みなさんは「あいさつ」をしていますか?みなさんはしっかりとあいさつをされていると思いますが、みなさんの周りには、あいさつをしない人又はあいさつを何となくしている人がいるのではないかと思います。
私は中学生のころ反抗期真っ只中で、あいさつをほとんどしていませんでした。正確に言うと先輩だけにはしていました。それは、恐いからです。そのころ学校は、生徒数も多くとても大変な時でした。ケンカも絶えず、授業にもならないような日もあるような状況でした。先生方には大変なご迷惑をおかけしました。その頃、先生方は一生懸命、私たちにあいさつをしてくれていましたが、私は一切返していませんでした。同級生にすらあいさつをしていませんでした。ただ先輩には絶対服従だったので、深々とあいさつをしていました。先輩があいさつを返してくれることはなく、キックかパンチのごあいさつでした。でも、それが当たり前でした。そんな3年間を過ごし、あいさつをしないのがカッコいい、強さの証明とさえ思っていました。
そんな私は、高校のバスケットボール部のK先輩に出会って全てが変わりました。私が1年生でK先輩は最上級生でした。伝統のある厳しいクラブだったので、あいさつも徹底的に指導されました。当然、校舎の中で先輩とすれ違う時には、立ち止まってあいさつをします。K先輩は、少し笑顔で私より深いお辞儀をして1年生の私にあいさつを返してくれるのです。もちろん、他の1年生や2年生にも同じように返してくれるのです。私は本当に驚きました。その時、とても気持ちが温かくなったことを今でも思い出します。
あるとき、そのK先輩に伺ったことがあります。「先輩は、なぜ、あのように挨拶を返してくれるのですか?」と。
K先輩は、「あいさつをしてくれたら、あいさつを返すのは当たり前でしょ!」とニコッと笑いながら仰いました。聞いた私が恥ずかしくすらなりました。たかが“あいさつ”ですが、人と人とが作っていく社会や組織のベースになるものだとK先輩に教えてもらいました。
大人になると大事なことを忘れがちになります。あいさつをしない人を批判するよりも、まず、自分が素敵なあいさつができる人間になりたいと思います。K先輩のように誰かの気持ちを温かくできるようなあいさつが出来たらいいなと思います。
この記事を書いた人
遠藤 直哉