日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.124
VUCAと呼ばれる予測不可能な時代になって、「目的」と「目標」の違いを考えることがより大切になっているのではないでしょうか。
改めて言葉を確認すると、「目的」とは目指すべき「方向性」であり、「目標」とは目的を実行した結果、辿り着く最終到達地点または途中の一地点における「状態」を指しています。この「目的」と「目標」の関係で重要なことは、「目標」は「目的」に向かう線上にあるということです。そして、この「目標」の選択肢はほぼ無限にあります。同じ「目的」を目指していてもそれを達成させるための手段は何通りもあるからです。「目的」を達成するために最も適切な「目標」を選択することが求められます。
この予測不可能な時代では、組織にとって何が正解であるかがとても分かりづらく、様々なチャレンジが欠かせません。その結果、「目標」がたくさんある状態になっています。言い換えれば、“目標の分散”が起きています。分散化された「目標」が設定されると、メンバーの持つ目標を達成させるためのエネルギーが分散されて、集中できなくなります。複数の「目標」を目指す場合、“目標の分散”にならないためには、「目標」に一貫性を持たせることつまり「目的」にあった「目標」を設定することが効果的です。
また、みなさんもご経験があると思いますが、新年に心機一転、設定した目標を一ヶ月もしないうちに諦めてしまうことがあります。このように諦めてしまうのは「目的」が明確でないことに大きな理由があると思います。「目的」意識がない、あるいは弱い「目標」は、それを達成した結果として得られるものを具体的に描くことができず、目標を達成するためのエネルギーを発揮することができないのです。
かつてないほどに先の見通せない時代になったからこそ、目指すべき「目的」である“ビジョン”を明確にし、組織の中で共有していくことが大切になると思います。
この記事を書いた人
遠藤 直哉