日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.90
猛暑となった8月は日本の南の海面水温も広い範囲で30度前後に達し、統計開始以降、最も高くなりました。国連の専門機関である世界気象機関(WMO)は、ロシアのシベリアで続く高温の影響で、北極圏の海氷や永久凍土が溶け、山火事も多発するなどの影響が出ていると発表しました。2020年前半のシベリアの平均気温は例年より5度も高く、特に6月は10度も高くなったようです。北極圏の海氷面積の減少傾向は続いており、永久凍土の中に閉じ込められている大量のメタンガスが放出される可能性が高まっています。メタンガスは、地球温暖化を引き起こす力が二酸化炭素の25倍あるそうです。メタンガスが大気に放出されることで、更に温暖化が進んでしまうことにもなりかねないという危機的な状況にあります。
SDGsという開発目標をひとつの道標として、持続可能な社会を実現するために世界が取り組もうとしていますが、状況は一刻の猶予も許されない状況に変わりはありません。危機感が足りないという指摘もありますが、年代で差があるように感じます。Z世代*と呼ばれる20代は、危機感があるように思いますが、X世代Y世代**と呼ばれる私たち世代の危機感が足りないのではないかと感じます。
私たち世代は、総じて『自分ごと』と考える感度が低いように思います。Z世代は、すでにネットが普及していた環境で生まれたいわゆる「デジタルネーティブ」と呼ばれるような世代です。インターネットに非常に近い環境で育っているので、世界の情報が瞬時に入りその影響をすぐに感じる環境にあったことから、世界の出来事を『自分ごと』として感じる感度が高いのかもしれません。そして、何よりも、これからの世界は自分達が生きていく世界であるという、本当に『自分ごと』であることが、危機感につながっているのでしょう。
いま、このような危機的状況にある課題が数多くあります。私たちの世代は、今まで進んできた方向のハンドルを持続可能な社会に向けて切ることができる、最後の世代なのではないかと思います。
全力でハンドルを切って、Z世代に引き継ぐ。私たち世代でしっかりとやっていきたいですね!
* Z世代 1995 年以降の生まれ
**X世代 1965 – 80 年頃の生まれ
Y世代 1980 – 95 年頃の生まれ
この記事を書いた人
遠藤 直哉