日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.71
組織が“ビジョン”の実現に向けて進んでいくために、メンバーの“やる気”“モチベーション”を高く維持し続けることは、何よりも大切だと思います。社会環境が劇的に変わり、働き方も大きく変わろうとしています。メンバーのモチベーションを維持していくために、組織としてどのように取り組みますか。
この点、有名なモチベーションの理論がヒントになるかもしれません。
「人間は、“仕事に満足感を感じる要因(動機づけ要因)”と“不満足を感じる要因(衛生要因)”があり、全く別物である」というアメリカの臨床心理学の権威フレデリック・ハーズバーグ氏の理論です。同理論は、動機づけ要因とはやる気を増大させる要因で、衛生要因とはやる気をなくす要因であると考えます。
同理論によれば、メンバーのモチベーションを維持するために行うことが多い「福利厚生の充実」や「給与条件の改善」は衛生要因であり、どんなに改善しても不満が減るだけで満足を生み出すことはできないとされます。
別の調査では、人事制度の主な不満の理由は、「どうやって評価されているか分からない」「頑張っているのに評価されない」「自己評価より低く評価された理由が分からない」とコミュニケーションの不足が原因となっている理由が多くあるそうです。
他方、仕事に満足を生み出すことができる動機づけ要因の一つとして、“承認”があります。上司や特に同僚などから自らの貢献を認めてもらうことは、励みになります。ただ、この承認をするためには、承認をする側が、対象者の、組織に貢献している仕事を含めた日頃の行動をつぶさに観察することが必要です。組織の力を最大限に発揮させ、束ねる必要があるマネジメント職層の主な仕事は、ここにあると言っても言い過ぎではないと思います。
このように、満足を高めるためにも、不満足を減らすためにも、「対話」をして目線を合わせ、お互いを理解し信頼し合える環境を作っていくことが、組織にとっての基本にあるのだと思います。
そして、双方の要因を改善し続けていくことが、メンバーのモチベーションアップにつながるのだと思います!
この記事を書いた人
遠藤 直哉