日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.60
前回のコラムで、「マズローの法則」について少し触れました。この法則は、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されているという心理学理論です。この法則では、人間の欲求について「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の5段階があり、「生理的欲求」を最低次、「自己実現欲求」を最高次に、この順番でピラミッド状の序列があり低次の欲求が満たされると、もう一つ上の欲求を持つようになると説明します。
実は後年、マズローは、もう1段階高次元な欲求をピラミッドに付け加えていました。
マズローは、6つ目の段階として「自己超越の欲求」を加えていました。これは「社会をより良いものにしたい」など自分のエゴを超えたレベルの理念を実現したいという、他者や社会など自分の外にあるものにベクトルが向いている欲求です。富豪が純粋な気持ちに突き動かされて、慈善活動や寄付を行うことなどが良い例です。
最近、このピラミッドの序列が変わってきているのではないかと思うときがあります。マズローが6つ目の最高次の欲求と考えた「自己超越の欲求」は、「自己実現欲求」と同レベルになり、さらに、その一つ下の欲求である「承認欲求」にとても近い序列になっているのではないでしょうか。
情報化社会が進み地球で起きていることは、今いる場所で瞬時に分かるようになりました。そして、地球の環境問題、ウイルスの感染拡大など、世界の課題が自分の課題であると認識する時が多くなっています。このような環境下で、他者や社会などに貢献したいと強く思い、これが「自己実現欲求」「承認欲求」を満たしていく。このように思う人が多くなってきているのではないかと思います。
組織が社会で成長し続けていくために、お客様そしてメンバーの、この考えの変化に応える組織になっていくことが大切だと思います。
組織は何を目指しますか?
この記事を書いた人
遠藤 直哉