日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.57
“組織の先頭に立っている人”という意味の言葉は多くありますが、その中でも「指導者」「リーダー」という言葉をいちばん多く見る機会があるのではないでしょうか。
この「指導者」「リーダー」という言葉にどのようなイメージを抱きますか。
辞書で調べると「指導者」の意味は、
①学問などの手引きや助言を行う人
②国家や団体を率いる立場にある人とあります。
他方、「リーダー」の意味には、
指導者・統率者とあり、言葉の意味としてはほとんど差がないようです。ただ、言葉のニュアンスの違いから、大きな差があるように思います。
「指導者」は、組織を然るべき地位に基づいて上から率いる人で、自分の優れた実績やノウハウを元にして、技術ややり方などを教える人という意味が強調されている言葉だと思います。他方、「リーダー」は、人々の先頭に立って導いていく指導者・統率者、グループの代表になってみんなを支えてまとめていくという意味が強調されているように思います。
日々の変化が早く、多様な欲求が存在して、スピードが求められる今の社会において、多くの組織で必要とされているのは指導者ではなく「リーダー」なのだと思います。組織の目標に向かって、より多くのメンバーの力を引き出し束ねて、変化に対応していくことができる多くの「リーダー」がいる組織が、社会に必要とされ続けることができるのだと思います。
経営の神様、松下幸之助氏は「指導者の条件」という書籍の中で、条件として102項目挙げています。これだけは絶対持っていなければならない条件を挙げて欲しいと言われこう答えたそうです。
「一つだけ指導者に必要な条件を挙げよと言われれば、それは、自分より優れた人を使えるということですな。もう、これだけで十分ですわ」
「指導者」と呼ばれる立場の人であったとしても、みんなを支えてまとめていくという「リーダー」の組織での役割が最も大事なのだということが分かります。
そして、同書籍の中で松下氏は「いくら優秀な人でも限界があり、何でも一番ということはない。自分より優秀な人はたくさんいる。そういう自分より優れた人を傍に集めて、その人たちを活かしていくことが大切。得てして、自分より優秀な人を遠ざけてしまう人が多い。だから、いくら優秀でも自分の程度にしか成功できないのだ」とも書いています。
「リーダー」になるために、役職は関係ありません。いま、取り組んでいる仕事のリーダーになっていきましょう!
この記事を書いた人
遠藤 直哉