日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.21
新型コロナウイルスの緊急事態宣言下で、感染拡大を封じ込めるために自粛が続きました。賛否両論はありますが、一定の活動の自粛はやむを得ないと思います。しかし、この間、検査体制の拡充や医療体制の強化など、自粛解除の条件ともいえる経済活動の再開に向け欠かせない対策が、一向に進みませんでした。
これは、なぜでしょうか?
世界の他の国の事例をみると、日本が立ち遅れている大きな要因は、AIの活用が図れていないことと民間の力を活用できていないことに原因がありそうです。
いち早く感染の封じ込めに成功したと言われている台湾と韓国は、ビッグデータやスマートフォンを活用し、感染リスクがある人や濃厚接触者を早期に発見し、また、AIを活用し検査の拡大につなげたそうです。他方、日本では、マンパワーでの対応に追われ、保健所のみなさんの尽力がありながら、感染者や濃厚接触者の把握などの急増に対応しきれていません。また、最近になってやっと軽症者隔離などの面で民間の力の活用も進みだしましたが、まだまだ民間の力を活用しきれていない状況のようです。
このような状況になってしまっている真の原因は、20世紀の日本の成功を支えたシステムの成功体験から抜けだせず、“縦割りの強い行政システムと消極的な民間”のままであることだと言われています。
これは、国家の問題ですが、私たちの組織でも同じことが起きていないでしょうか?
かつての成功体験から抜けだすことは、とても難しいことですが、社会の変化に応じて変化し続けなければ、変化できた他者に取って換わられるだけです。そして、この社会の変化のスピードがかつてとは比べられないほど早くなっているいま、組織の業務にメンバーが積極的に関われる環境を作り、それぞれのメンバーの力を引き出して結集させていくことが、組織にとって必要不可欠になっていると思います。
私の前職であるコンビニエンスストアでは、“コンビニエンスストアは変化対応業”であることを肌で感じ、学びました。今、このことがお客様の変化に直接接する一部の業種だけではなく、全ての業種・組織にあてはまる社会環境になっているのではないでしょうか。過去の成功体験に縛られず、このことにいち早く気づき、具体的に行動を起こせること、これが、組織の存続の必要条件になっているのかもしれません。
新しいステージへ、踏み出ましょう!
この記事を書いた人
遠藤 直哉