日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.184
ブレストの場などで「みんなで考えよう」というシーンが多くあると思います。一人で考えるよりも多数で集まって考えた方がよりいい案が出ると思いがちですが、単純に多くの人が集まって話すだけでは、いい案が出るとは限らない、ということはみなさんご経験があるのではないでしょうか。
知らず知らずの間に、参加者間に「今の自分たちの“雰囲気”や“秩序”を大切にしよう」という意識が働きます。会議が進んできて、議論がまとまり始めると、それが客観的に正しいのかどうか、良いものであるのかということよりも、「和を乱さないか」といった観点に重きが置かれてしまうようです。このような理由などから「みんなで考える」場から必ずしもいい案がでてこない、「集団浅慮*」という状況になっていくのです。
このようにならずに、「みんなで考える」ことからいい案をうみ出すためには、“組織の目的・目標”を共有すること、そして、会議のゴールを明確に設定することが重要です。その会議のゴールは、組織の目的・目標の実現に向けた、一つの達成目標であるということを常に意識しておくことが重要なのです。会議のメンバーがこれを進行していくことはとても難しいと思います。どうしても人にはバイアスがかかるので、メンバー外のファシリテーターが会議を進行していくべきだと思います。
そして、会議の中ではいわゆる「弁証法**」を活用していくことが、会議の成果を質の高いものにするために効果的だと思います。一つのまとまった案や意見がでてきたら、アンチテーゼを提示して、両方の意見を踏まえて3つ目の案や意見を見つけ出していく。このようにすることで、反対意見が比較的出しやすい雰囲気づくりにもつながると思います。
「みんなで考える」場をみんなの力が発揮される場にしていきましょう!
*集団浅慮:集団で決定した方針等が個人で考えたものより劣ってしまうこと
**弁証法:対立する意見、どちらも切り捨てずより高いレベルの結論を導く方法
この記事を書いた人
遠藤 直哉
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