日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.163
能力や知識がある人は、それが無い人の状況を想像することはなかなかできません。
新入社員に「何でこんなこともできないんだ」と言っている上司は、初めから優秀で能力があり、できていたのかもしれませんが、恐らく新入社員のころにはあまりできていなかったけれどもその後の努力でできるようになったのではないかと思います。一流のプレイヤーが必ずしも一流の指導者になれるとは限らないと言われるのも、一流選手になり、出来ない選手の気持ちに寄り添えなくなって、指導者になるからなのだと思います。
このように技術や知識を得ることによってそれがない時の状況が分からなくなるという現象は「知識の呪縛」と呼ばれ、他人が何かを理解できないことがわからない状態です。
ある実験の結果があります。1人が頭の中に何か曲を思い浮かべて、そのリズムで机を叩いて、もう1人にその曲が何かを当ててもらう実験です。色々な曲を使って実験を行った結果、音を聞いていた人は、実際には2.5%ぐらいしか曲を正しく当てることができなかったそうです。しかし、机を叩いていた方は、半分ぐらいは当たるだろうと予想していたのだそうです。
相手の頭の中を正確に理解することは難しいということです。しかし、相手の知識や能力などをなるべく正確に把握することは、コミュニケーションを図る上でとても重要です。
多くの人からフィードバックをもらい、自分が独りよがりになっていないかを常に見つめることを忘れないようにしたいですね!
この記事を書いた人
遠藤 直哉