日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.125
「時代はモノ消費からコト消費へ」変化していると言われます。「モノ消費」とは、個別の製品やサービスの持つ機能的価値を消費すること、「コト消費」とは、製品を購入して使用したり、単品の機能的なサービスを享受するのみでなく、個別の事象が連なった総体である一連の体験を消費することと定義されます。(平成27年度地域経済産業活性化対策調査報告書より)人々の心が、商品やサービスを購入したことで得られる体験に価値を見出すように変わってきているのです。
このモノ消費からコト消費への変化の背景には、日本国内における消費の成熟化があります。かつては、人々の生活を豊かにするものとして、“三種の神器(冷蔵庫、洗濯機、白黒テレビ)”や“3C(カラーテレビ、クーラー、自動車)”のような商品を多くの人が求めました。しかし、現在ではこのような必需品は多くの人が持っています。その結果、人々の心の中で、機能性のように「見える魅力」から、「見えない魅力」を求めるように変化しているのです。
この傾向は、仕事をしていく私たちの心の変化にも表れているように思います。ほぼ同じ時間に会社に集まり、会議を繰り返し、遅くまでみんなで残業するという従来の“当たり前”がこの危機下で根底からひっくり返ってしまい、労働時間の長さは勤勉さの物差しではなくなりました。そして、多くの人が、自分の価値という「見えない魅力」を自問自答しながら探し始めるようになっています。
改めて自分の価値を見つめ直して、新しい社会でどのように輝いていくかを考える機会を設けること。そして、その力を組織のビジョンの達成のために発揮できる文化を創ることが、これからの組織の成長には欠かせないと思います。
この記事を書いた人
遠藤 直哉