日本を元気にする!運動会屋遠藤のつぶやき Vol.97
お菓子の過剰なプラスチック包装削減を求める署名が、大手菓子メーカーの元に届いたそうです。その意見に対して、このお菓子メーカーは、届いた内容は自社が目指す方向性と一致するものであるということとその具体的な取り組みを公表しました。この真摯な姿勢は、私たちが学ばなければいけない姿勢だと思います。
この大手菓子メーカーの経営理念に「利害相反する人を含めて、集団の生存性を高める」という言葉があります。集団の生存性を高める、つまりソーシャルグッド*を目指すという目標は、SDGs(持続可能な開発目標)と同じく、これからの組織のあり方のお手本ではないかと思います。他よりも抜きん出る、他を蹴落としてでも、自分が、自社だけが利益を得ようとすることを考えるという従来の視点では、人の価値観が大きく変わり、そして世界が密接に絡み合っているいま、利益を得ることが難しくなっています。
地球環境保全の観点から、脱プラスチック製ストローへと動きが進んでいますが、その代替品として主流となっている紙製ストローだけではなく、ソーシャルグッドの観点から様々なアイデアが現実のものとなっています。その中の1つで、麦わらを活用したストローがあります。このストローは、大手ビールメーカーと地元団体が手を結び、東日本大震災の被災地で大麦を栽培し、その麦わらを使っているそうです。復興支援、地域創生が地球環境の保全にもつながっているのです。
これから存続していく組織には、ソーシャルグッドを目標に掲げて、組織の掲げる”ビジョン”“経営理念”など、共通の目標の実現のために、行政、民間の企業や団体のもつ様々な力をまとめて、新しい価値を生み出していくという視点をもつことが、いま求められていると思います。この大きな力を生み出していくために、私たちに必要なものが、ピーター・F・ドラッカーがいう「インテグリティ(真摯さ)」すなわち、冒頭の菓子メーカーが社会の声に耳を傾け、行動に移したような“真摯さ”なのかもしれませんなのかもしれません。
“真摯さ” とても深い言葉ですが、意識して行動していくことで、本当に理解できてくるのだと思います!
*社会に良い影響を与える取り組みや製品
この記事を書いた人
遠藤 直哉